平成26年度フォトコンテスト入賞作品 渡辺修一氏 提供
この越前市は古くは越前国の国府として栄え、
長徳2年(996年)には、
紫式部が越前国司の父と共に訪れています。
南北朝時代(1337年頃)になり、
越前打刃物の祖になる刀匠(とうしょう)、
千代鶴国安(ちよづるくにやす)がこの地に現れました。
鍛冶職人に刀鍛冶の技術を取り入れた、
鎌の製造方法を教わったと伝わっています。
江戸時代には、
越前鎌は越前国の名産品に挙げられるようになります。
明治以後、
ベルトハンマーの導入による生産性の向上や、
科学的な鋼(はがね)の熱処理方法の研究による、品質「切れ味と耐久性」の向上が図られました。
昭和54年(1979年)に越前打刃物は、
国から伝統的工芸品として指定を受けました。
この後も、新しい鋼材の使用やデザインの研究など技術革新を進め、
国内外で高い評価を得ています。